質問をする時に大切なこと!

前回、質問の種類とその効果についてお伝えをしてきました。

前回の記事はコチラ

簡単にまとめると、

クローズ質問とオープン質問

オープン質問の中の、限定質問と拡大質問

そしてFor Me質問とFor You質問

それぞれについてまとめました。

そしてそういった質問の種類の使い分けの内容でしたが、そういった質問をする時の大前提として大切なことを今回お伝えをしていきたいと思います。

前回の記事はコチラ

質問のテクニックの前に大切な事

こういった質問のテクニックを知ると、ついつい人の質問をしたくなるものです。

また、職場環境を良くしたい、子供の気持ちを整理してあげたい、スポーツのチームワークを良くしたいと考えて、上司が部下に、親が子供に、指導者が選手に質問を使ってみようと試みることもあるかと思います。

しかし質問を技を使う前にとても大切なことがあります。

それは関係性です。

同じ質問の言葉でも、相手との関係性が良い場合、悪い場合、ない場合などで全然変わってくるのです。

関係性が悪いのに質問のテクニックばかりに頼ると・・・

まず質問の種類の中で前回の内容の中で、相手の考えを整理したりするFor You質問についてお伝えをしました。

自分が知りたいから質問をするFor Me質問ではなく、For You質問は関係性を構築する上でもとても有効な方法になります。

For You質問の具体的な言葉の中には

どうしたい?

なぜ?

どのように?

どんな気持ち?

などの質問がありました。

この質問ですが、関係性が悪い相手から聞かれた場合、どうなるでしょうか?

関係性の悪い相手からの質問

ちょっと想像をしてみてください。

例えば日頃からあまり関係性が良くなく、機嫌ばかりを伺う関係性の上司から、『どうしたい?』と質問をされたらどうしますか?

大抵の場合、部下は上司が望む答えを探して、それを答えます。

なぜ?』と聞かれても、自分の思考を整理する以前に、その場を切り抜けるための言い訳が先に思い浮かぶのではないでしょうか?

 

上司にとっては部下のことを想って質問をしてみようと試みたのに、逆に部下にとってはただ単に上司に追い詰められている気持ちになってしまうのです。

その結果、質問をされていた時間は苦痛の時間と変わります。

またこれを繰り返していると、上司の顔色を伺ったり、空気を読み取る力は付き、言い訳は上手くなるだけなのです。

子供の頃からそういった習慣があると

ビジネスの職場の例ましたが、子供の頃からそういった習慣が植えつけられるとどうなるでしょうか?

例えばスポーツチームで常に大人の顔色を伺ってスポーツをしている子供は、大人の空気を読むのはとても上手くなります。

しかし、質問に対しては思考を停止させてしまうのです。

 

大人:どうしたい?

子供:はい。

————————

大人:なぜ?

子供:はい。

————————

大人:どのように?

子供:はい。

————————

といった感じで、とりあえず『はい』としか返事をしなくなってしまいます。

 

また、何か指導を受けている時も自分の意見を言った場合

大人:なぜ?

子供:●●だから・・・。

大人:言い訳するな!

子供:はい・・・。

 

といったやり取りがあったりもします。

大人も、質問をしているようでいて、実は最初か答えが決まっていて

ただ単に子供を追い込むためだけに質問をしているケースです。

 

そういったことを繰り返していくうちに、子供は考えることがなくなり、とりあえず『はい』と言っておけばそれ以上は炎上しないだろうとなってしまうのです。

上司と部下のケースも、また指導者と選手(子供)のケースもそうですが、日頃の関係性や質問をする前の心構えで、同じ言葉を言っていても全然受け取り側は違った受け取り方をするのです。

質問をする時に大切な事

では質問をする時に大切なことはなんでしょうか?

まずは大前提として日頃からの関係性になります。

関連記事:関係の質の結果の質はつながっている

ある日突然、部下のことを考えて質問をしたところで逆効果です。

まずは日頃からの関係性をいかに大切にできるかが重要です。

日々の積み重ねがあるからこそ、質問をした時に効果も発揮されます。

質問をする時に気を付けたいこと

また質問をする時に注意をしてほしいことがあります。

①どんな答えも正解

②答えが出てこなくても正解

③否定をしない

ということです。

①どんな答えも正解

質問者が最初から答えを持ってしまうと、ついつい正解を探してしまいます。

しかし、For You質問はそもそも、相手の為の質問です。

だからこそ、どんな答えでも正解という気持ちを持って相手の答えを受け止めましょう。

もしかしたら最初のうちは質問者が望む答えしか出てこない場合もあります。

また子供の場合は突拍子もない答えもあります。

しかし、その場だけですぐに解決しようとせず、まずは正解・不正解をつけずに、考えて出してくれた答えを認めましょう。

②答えが出てこなくても正解

質問によって答えが出てこない場合もあります。

それも現時点での答えです。

なにもかも全てに答えなくてはいけないのではなく、答えが出でこなくてもOKといった気持ちで質問をしてみましょう。

③否定をしない

これは特に気を付けていきましょう。

せっかく考えて答えを出したのに、否定をされてしまったら、次からは相手が望む正解を答えるようになります。

また、ついつい一緒に解決策を出そうとしてアドバイスもしたくなります。

しかしそういったアドバイスは有効に働かない場合は多いです。

そして、日頃から無意識で『でも』といった言葉を使っている人も要注意です。

『でも』の言葉の後には否定形の言葉が入ることが多く、質問をされた相手にとって、『どうせ否定されるから』といった感情もでてきて、真剣に考えなくなります。

関連記事:『でも』の言葉が起こす反応とは?

どんな答えだとしても、かならず一旦受け止めることです。

質問をする時にのまとめ

質問をする時に大切なことは、まずは相手との関係性です。

これがないのにテクニックばかり考えても、全然効果は無く、むしろ逆効果にもなります。

日頃からの相手の関係性の構築を第一優先として、やってみることです。

また、関係性は1日とかで構築できるものではありません。

長い間の信頼関係が結果生みます。