何か「出来事」が起こった時に、同じ出来事でも受け取り側の捉え方で、プラスの方向に行く場合と、マイナスの方向に行く場合があります。
また同じ人間でも、環境や状況によっても捉え方が変ってきます。
今回はそんな捉え方、受け取り方についてまとめました。
目次
出来事を受け取る5つの立場
「出来事」が起こった時に受け取る立場として、5つの立場があると言われています。
楽観者
主体者
被害者
批判者
傍観者
こと5つの立場があり、それぞれで受け取り方が変ってきます。
例えばあなたが、あるチームのメンバーの一員として所属をしている時に、チームメンバーのAさんとBさんがけんかになってしまったとします。
そんな時に、5つの立場で変わってきます。
ではそんな一例を紹介します。
楽観者
人間なんだから考え方が違うのは当たり前で、そのうち時間が解決してくれるだろう。
けんかも時には良い経験で、いいんじゃないか。
などと、ポジティブな方向に考えます。
主体者
チームの為にもメンバーの為にも何とかしないといけない。
自分にできることはなんだろうか?何か協力できることはないか?
これをきっかけにチームの成長につなげられないだろうか。
など、自分が主体となり何か行動を起こしたり、考えたりします。
また解決策や改善案なども一緒に考えます。
被害者
けんかのせいで自分に影響がでてしまう。
なんでこんなけんかの為に、考えなくちゃいけないんだ。
いい迷惑だ。
と、被害者意識が強くなる傾向にあります。
批判者
そもそもけんかを起こしている環境が悪いんだ。
なんとかしろ。
リーダーが悪いんだ。組織が悪いんだ。
と批判をすることが中心になり、解決策や提案は無く、愚痴が多い傾向にあります。
傍観者
特に関わることはやめよう。
見て見ぬふりをする。
と、傍観をします。
今回はチーム内でのメンバー同士のけんかを例に挙げましたが、何かの集団の中でどんな出来事でも5つの立場に人は分かれます。
会社の給料が下がってしまった場合も例に挙げます
楽観者
まあ生きていけるし、給料がもらえるだけまし。ずっと続くわけじゃなさそうだし。
主体者
会社は今、給料を下げなくてはいけないほどの状況なんだ。
なんとか自分達も頑張って、会社を盛り上げていけることはないだろうか。
被害者
もうやってらんないわ。
この給料では不満しか出てこない。
批判者
会社は何をやっているんだ。
そもそも国がいけないんだ。
上司がいけないんだ。
傍観者
どうせ何をやっても変わらないし、様子をみよう。
となってきます。
チームのメンバーはどの人が多いですか?
現在所属をしているチーム(スポーツチームや会社組織、何かの集団)では、どんな人が多いでしょうか?
なんとなく想像がつくとは思いますが、楽観者と主体者の人が多いチームの方が当然雰囲気も良く、新たな改善案も出されたり、今後発展をしていく可能性を感じますよね。
ちなみに以前まとめたアカウンタブルとヴィクティム(ビクティム)の話に当てはめると
アカウンタブル・・・楽観者、主体者
ヴィクティム・・・被害者、批判者、傍観者
になる傾向が強いです。
しかしここで重要なのが、被害者、批判者、傍観者がそもそも悪いのかというと、必ずしもそうではありません。
被害者、批判者、傍観者も元々そういった人もいますが、必ずし全員が被害者、批判者、傍観者だったわけではありません。
5つの立場も環境や過去の経験で変わる
環境や過去の経験などによって、チームメンバーはいくらでも5つの立場の中で変化をしていくのです。
元々は主体者だった人がいたとしても、過去にチームの中で問題が起こった時に誰も助けてくれなかったり、反応をしてくれなかったりしたら、やっていることがばからしくなってしまいますよね。
またいくら改善案などを提案しても、受け入れてももらえず、何も変化のない組織だったら、いつしか諦めてしまいます。
そして周りが批判者ばかりのチームだったら、その環境が当たり前になり、新しく入ってきたメンバーも批判者になる傾向があります。
もちろん逆もあり、批判者だった人が主体者に変わることもあります。
そんな環境や過去の経験などによって、5つの立場に人は変化をしていくのです。
日頃のコミュニケーションと環境の大切さ
チームとしては楽観者、主体者の人が多くなることを望みます。
では楽観者と主体者が多くなるにはどうすればいいのでしょうか?
やはり一番は日頃にコミュニケーションや関係性になります。
関係性が弱いのにチームメンバーにいきなり主体者になってもらおうと頑張っても逆効果です。
そして、もし何か今のチームで変化を起こしたいと考えた場合、自分自身に質問をしてみるといいです。
Q.今のチームがどんな環境だったら主体者として行動したくなりますか?
思い浮かんだものが今のあなたの答えになります。