姿勢を悪くしたいと思う人はよっぽどの理由がなければほとんどいませんが、
姿勢を良くしたいと思っている人、実際に姿勢を良くするための行動している人は非常に多くいます。
でもなかなか改善できないのも姿勢です。
姿勢によって、様々な健康面の影響や見た目の影響があります。
そこで今回は姿勢が及ぼす見た目の影響についてまとめました。
視覚的な効果
まず有名な話ですが、人間の五感の知覚情報ですが、
視覚 83.0%
聴覚 11.0%
臭覚 3.5%
触覚 1.5%
味覚1.0%
と言われています。
また文献によっても多少の差があり、
視覚 87.0%
聴覚 7.0%
嗅覚 3.5%
触覚 1.5%
味覚 1.0%
との説もあります。
様々な考え方がありますが、どちらにしても80%以上が視覚での情報を得ているということになります。
個人的には、皮膚感覚(触覚)に注目をしていまして、これから皮膚感覚の知覚情報の考え方も大きく変わるのではないかなと思っていますが、それは改めて紹介するとして、
今回は、視覚で80%以上もの情報を得ているということに注目をしていきます。
多くの情報を得ている視覚ですので、やはり人を判断するときに見た目の部分がその人の印象にも大きく影響をしてくることが分かります。
日頃から接している人であれば見た目以外の部分を知っていることが多いですが、特に初対面や、直接面と向かっていなくても横や後ろ、遠くから見た時には、見た目(姿勢)の印象でその人の印象も決まってくることが多いです。
ということは、当然身だしなみや、表情、態度も大切ですが、やはり姿勢も重要となります。
メラビアンの法則
アメリカカリフォルニア大学の心理学名誉教授であるアルバート・メラビアン教授のメラビアンの法則というものがあります。
人と人がコミユニケーションをとる時にコミュニケーションにおいて相手に伝わるのは、
言語情報:7% ⇒話の内容、言葉そのものの意味
聴覚情報:38% ⇒声の質・速さ・大きさ・口調
視覚情報 : 55% ⇒見た目・表情・しぐさ・視線
という説です。
これは結構驚きの数値になりますが、人が何か話をしている時や、セミナーなどで話を聞いている時に、話の内容そのものは7%しか伝わらなく、実は55%という半分以上の割合で、視覚の見た目の情報で伝わっているということになります。
また聴覚の情報が38%ということを考えると、90%以上が見た目と声の質や口調で伝わっているということになります。
それだけ視覚は大切ということになります。
姿勢が悪い人の印象は?
さて、ここまで視覚情報が大切であるということを見てきたうえで、姿勢が悪い人を想像したときに、どんな印象を持ちますでしょうか?
姿勢に対しての印象は人それぞれで感じ方も違ってきますが、代表的なものとしては
・元気がなさそう
・暗く見える
・体調が悪そう
・不機嫌そう
・やる気がなさそう
・自信がなさそう
といった印象を持つ人が多いようです。
どちらかというとネガティブな印象が先行してくるのではないでしょうか?
姿勢が良い人の印象は?
では反対に姿勢が良い人の印象はどうでしょうか?
先程の姿勢が悪い人の印象の反対になります。
・元気がある
・明るい
・健康
・機嫌が良さそう
・やる気がある
・自信がある
ピグマリオン効果とゴーレム効果と姿勢
当たり前と言えば当たり前ですが、当然姿勢が良いほうが、周りからの印象も良くなります。
印象が良くなれば、それだけあなたに対する周りのイメージが変わります。
そこで出てくるのがピグマリオン効果です。
ピグマリオン効果とは?
・人間は期待された通りに成果を出す傾向があることを指す。別名、教師期待効果(きょうしきたいこうか)、ローゼンタール効果と呼ばれる。
・教育心理学における心理的行動の1つで、1964年にアメリカ合衆国の教育心理学者ロバート・ローゼンタールがネズミを用いた実験で、「このネズミは
利口なネズミの系統」と学生に伝えたネズミと、「このネズミは動きが鈍いネズミの系統」と学生に伝えたネズミとの間で、迷路による実験結果の差を調べたところ、「利口な
ネズミ」と伝えられていたネズミのほうが結果が良かったという実験結果が得られた。この結果から、教師の生徒に対する期待や態度が、生徒たちの知能や学習の意欲に大いなる影響を与えるということが発見され、ギリシャ神話に因んでピグマリオン効果と名付けられた。参考:https://kotobank.jp/word/%E3%83%94%E3%82%B0%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%B3%E5%8A%B9%E6%9E%9C-7782
上記の通り、周りからの印象によってその人自身が変わる可能性があるのです。
周りから『元気そう』『健康』『明るい』などの印象を持たれると、自然とそういった方向に変わっていきます。
反対に『元気なさそう』『不健康』『暗い』と思う人が多ければ、自然とそちらの方向にも・・・。
ちなみにそういった効果をゴーレム効果とも言います。
ゴーレム効果とは?
・ピグマリオン効果のように「期待」と「成績」に因果関係があるのであれば、その逆もまた成立すると考えられた現象を、ゴーレム効果という。
・人に対し悪い印象を持ち接することにより、その印象が良い印象を打ち消して悪い影響のほうが勝ってしまい、悪い人と実際になってしまうことを指す。
・ピグマリオン効果とは正反対の意味を持つ。
・例えば教師が生徒と接する際に、この生徒は成績の良くない生徒だと思いながら、この生徒に対して成績の上がる見込みがない期待度の低い状態で接すると、その期待
通りに生徒の成績が下がることがある。
・ゴーレムという名前の由来:このゴーレムとはユダヤの伝説にある意思のない泥人形のことであり、呪文で動き出すのだが、額の護符の文字を1字取り去ると
土に戻るという話から引用されている。参考:https://kotobank.jp/word/%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%A0%E5%8A%B9%E6%9E%9C-1125485
姿勢が与える印象まとめ
姿勢が与える印象についてまとめてきました。
姿勢が良くなること、反対に悪くなることで周りに与える印象が変わり、また周りの印象が変わることで、自分自身も自然とその印象通りの人間になっていってしまう。
そう考えると、姿勢が及ぼす影響は計り知れないですね。
だからこそ、日頃から姿勢を意識していることはとても大切になります。
正面から見た姿勢だけでなく、横、後など、最近では手軽に写真撮影や動画撮影ができますので、是非一度、撮影をして自分の姿勢と向き合ってみてはいかがでしょうか?