
笑顔の方が良いということは何となく理解している人は多いと思いますが、なぜ笑顔の方が良いのでしょうか?
『幸せだから笑顔になるのか』
『笑顔だから幸せになるのか』
考え方はそれぞれだと思いますが、笑顔には様々な効果があります。
そこで笑顔による効果について説明をしていきます。
目次
わかりやすい笑顔の効果とは?
自分自身の身の回りで置き換えてみるとわかりやすいのですが、
笑顔の人
不機嫌そうな顔の人
を思い出していただければ、当然『笑顔』の人の方が周りからの印象は良くなります。
周りからの印象が良くなるということは、それだけ人から話しかけられやすかったり、人が集まりやすくなるのではないでしょうか?
人が集まりやすくなるということは、それだけチャンスの機会も増えるわけです。
反対に、いつも不機嫌そうな顔をしていれば話しかけにくくなったりしますし、人も近寄りたくなくなります。
そうなると、もしかしたら自分が知らぬ間にチャンスを逃していることもあるかもしれません。
そんなことは何となくわかってはいるけれど、楽しくないのに笑顔なんか作れないと思う人も多いのが現実です。
そこで、『笑顔だから幸せになる』ことの理由について説明をしていきます。
同じことをしていても、笑顔の人の方が楽しく感じる実験
シルバン・トムキンスというアメリカの心理学者が『情動の顔面フィードバック説』を提唱しています。
その内容は、楽しくなくても笑顔をつくるだけでよいとされるものです。
表情をつくる目的は情動を表現するためではなく、情動をつくり出すものであるといった考え方です。
漫画を使った笑顔の実験
シルバン・トムキンスは漫画を使ったある実験を行いました。
実験の内容は、2つのグループに同じ漫画を読んでもらい、その漫画の面白さを評価するといった内容です。
そして2つのグループにはそれぞれ条件があります。
◆Aグループ:ペンを唇でくわえる
◆Bグループ:ペンを歯でくわえる
要するに、
Aグループ:不機嫌そうな顔
Bグループ:笑顔
といった状態です。
その状態で漫画を読んでもらった結果、Bグループ(笑顔)の方が漫画が面白いと評価する傾向にあったようです。
同じ事象でも表情によって感じ方が変ってくるということがわかる実験になります。
笑顔の時は脳内でどんな状態になっている?
実は笑顔になることにより、脳内の血液にも変化が出てきます。
脳内の温度の変化により、快・不快の感情にも深く関わってくると言われています。
脳内の温度が下がった方が、快の感情が生まれやすくなります。
そして笑顔をつくることで、脳に供給する血液の温度上昇を抑えることができるのです。
なので、笑顔の方が快の感情が出て、同じ事象でも楽しく感じやすくなるというわけです。
実際に活用してみた
実際に私がスポーツコミュニケーションアドバイザーとして関わっている松商学園高等学校空手道部でも、笑顔を作ったグループコーチングや選手同士のミーティングを実践しました。
ここでは割り箸を使用して、横にして歯で挟むという形で笑顔をつくりました。
実際にやってみた選手の感想としても、いつもよりもポジティブな意見が出やすくなったりしたとのことでした。
また笑顔の状態でチャンクダウンシートを記入してもらったり、こちらからの問いに答えてもらったりもしました。
実際にミーティングを見ていても、良い雰囲気になり、お互いの目を見て話すこともいつもより多くなりました。
効果抜群です!
笑顔の効果まとめ
笑顔になることにより、様々は良い効果が生まれます。
もしかしたら気づかないうちに表情の影響で様々なチャンスが素通りしてしていたりしているかもしれませんね。
個人としても笑顔は大切ですし、スポーツなどでも笑顔によりチームワークは変わってくるのではないでしょうか。
選手同士の笑顔、指導者の笑顔、保護者や関係者の笑顔。
コミュニケーションの一つとして『笑顔』を大切にしていきたいですね。
参考文献:人は皮膚から癒される 著者:山口創