アッパーカットを、もっと鋭く、キレのあるパンチにしたい。
そんな方は、ただ速く腕を動かすだけではなく、拳を打った後の戻し方や身体の角度にも注目してみましょう。
今回はアッパーカットのアドバンス編として、基本フォームを身につけた方がさらに動きのキレを高めるためのポイントを解説します。
ポイントは大きく2つ。
「打った拳を一度少し引く」ことと、「身体を少し斜めに使う」こと。
どちらも非常に小さな動きですが、意識することでアッパーカットの印象が変わってきます。
目次
アッパーカットは「打って止めない」
まず意識したいのが、打った拳をその場で止めないことです。
例えば、
打つ → 止める → ガードに戻す
という動作ではなく、
打つ → 少し引く → ガードに戻す
という流れを意識してみましょう。
この「少し引く」という動作が、アッパーカットのキレを高めるポイントになります。
「少し引く」はほんのわずかな動き
ここで重要なのは、大きく拳を引き戻すことではありません。
非常に微妙な違いですが、拳を当てるイメージの位置まで打ち込んだら、そのまま止めずに少しだけ戻してからガードへ戻します。
イメージとしては、
当てる → 引く → ガード
です。
「打ったらすぐガードへ戻す」という意識だけではなく、その途中に小さな「引き」を入れてみましょう。
どこまで打ち込む?
アッパーカットは基本的に顎を狙うイメージですが、動作としては顎の位置で止めるのではなく、もう少し上の高さまで拳を運ぶイメージを持つことがあります。
目安としては、鼻や目の高さ付近まで拳を運び、そこから少し引いてガードへ戻します。
もちろん実際に相手へ当てるわけではなく、あくまでエクササイズ上の軌道とイメージとして考えてください。
なぜ「少し引く」とキレが出るのか?
拳を打ったところで完全に止めてしまうと、そこで動作が一度途切れてしまいます。
一方で、
打つ → 少し引く → 戻す
という流れにすると、拳の動きが途切れにくくなります。
アッパーカットを「振り上げて終わり」にするのではなく、打撃の瞬間から次の動作へつながる動きとして考えることがポイントです。
特に、スナップを効かせるような感覚で拳を動かすことで、より鋭いアッパーカットにつながります。
反対側の手は必ずガード
打つ側の拳の戻し方を意識すると、反対側の手がおろそかになりやすくなります。
そこで、アッパーカットを打っている間も反対側の手はしっかりガード。
そして打った拳も、
打つ → 少し引く → ガード
と戻します。
「打つ手」と「ガードする手」の両方を意識することで、フォーム全体が安定します。
連続で速く打つ場合はコンパクトに
ただし、アッパーカットを連続して高速で行う場合は、毎回ゆっくり「打つ → 引く → 戻す」と行う時間はありません。
その場合は、
打つ → すぐ戻す → 打つ → すぐ戻す
というコンパクトな動作になります。
それでも、「打った拳を止めない」「少し引いて戻す」という感覚を持っておくことで、動作のキレにつながります。
つまり、スピードが上がるほど動作は小さくなりますが、基本となる「戻す」という意識は残しておくことがポイントです。
もう一つのポイントは「身体を少し斜めにする」
アッパーカットの動きをさらに発展させるポイントとして、打つときに身体を少し斜めにする方法があります。
例えば前の手でアッパーカットを打つ場合、そのまま正面を向いて打つのではなく、股関節や身体の回旋、ガードなどを使いながら、身体を少し斜めにしてみます。
ほんの少し身体の角度を変えるだけでも、使われる筋肉や身体の連動が変わってきます。
「斜め」は大きく傾けない
ここで注意したいのが、身体を大きく倒すことではありません。
あくまでも少しだけ斜めにするという意識です。
大きく身体を傾けてしまうと、フォームが崩れたり、バランスを失ったりする原因になります。
まずは通常のアッパーカットを安定してできるようになった上で、余裕がある場合に試してみましょう。
身体の角度を変えると動きのバリエーションが広がる
身体を少し斜めにすることで、股関節や回旋など、身体のさまざまな部分を使いやすくなる場合があります。
その結果、拳へ力を伝える感覚も変わってきます。
すべてのアッパーカットに当てはまるわけではありませんが、
正面から打つアッパー
少し身体を斜めにして打つアッパー
という違いを知っておくと、動きのバリエーションを増やすことができます。
プログラムの動きに余裕があるときなどに、ぜひ試してみてください。
アドバンス編で意識したい3つのポイント
今回紹介した内容をまとめると、次の3つがポイントです。
① 打った拳を止めない
拳を打ったところで止めず、少し引いてからガードへ戻します。
② スピードに合わせて動作を小さくする
ゆっくり打つ場合は「打つ → 引く → 戻す」を意識し、連続して速く打つ場合はコンパクトに素早く戻します。
③ 余裕があれば身体を少し斜めに使う
身体を大きく倒すのではなく、股関節や回旋を使いながら、適切な場面で少し身体の角度を変えてみましょう。
アッパーカットは「打った後」も大切
アッパーカットを上手く見せようとすると、「どう打つか」ばかりに意識が向きます。
しかし、キレのあるパンチを作るには、打った後にどう戻るかも重要です。
拳を止めず、少し引いて、ガードへ戻す。
この小さな意識だけでも、アッパーカットの動きは変わってきます。
まずは基本フォームを崩さないことを最優先にしながら、余裕が出てきたら「少し引く」「少し斜め」という2つのテクニックにも挑戦してみてください。
ビギナー編、ベーシック編で身につけた身体の使い方に、こうした細かな工夫を加えることで、より鋭く、キレのあるアッパーカットへとつなげていきましょう。







