【フロントキック③ アドバンス編】スピードとキレを高めるフロントキックのコツ/脱力とインパクト・角度を変える・鳩尾のイメージを解説

フロントキック(前蹴り)のスピードやキレをさらに高めるための身体の使い方やイメージについて解説します。

ビギナー編では、フロントキックの打撃面や基本的な軌道、狙う場所、軸足などの基本を確認しました。

ベーシック編では、骨盤やおへその向き、腕の振り、引き足などを使って、より力強く安定したフロントキックを行う方法をご紹介しました。

アドバンス編では、そこからさらに一歩進んで、股関節の使い方や蹴る方向のイメージを変えることで、よりスムーズでキレのあるフロントキックを行う方法を紹介します。

フロントキックを「まっすぐ蹴る」と考えすぎない

フロントキックというと、「前へ向かってまっすぐ蹴る」というイメージを持つ方が多いと思います。

もちろん最終的な蹴りの方向は前方ですが、実際の身体の使い方を考えると、最初から完全に正面へ足を上げようとする必要はありません。

今回意識していただきたいのが、

「斜めを蹴る」

というイメージです。

この考え方を取り入れることで、股関節が動かしやすくなり、フロントキックの動作がスムーズになる場合があります。

股関節を外側へ開く

まず立った状態で、股関節を少し外側へ向ける動きを確認してみましょう。

このとき、おへその向きは大きく変えません。

股関節を外側へ開いた状態から、その方向へ足を出すようにすると、フロントキックに必要な身体の形を作りやすくなります。

つまり、

股関節を開く
↓
足が斜め方向へ出る
↓
そこから前方へのフロントキックにつながる

というイメージです。

「正面へ足を上げる」という意識だけでは足が上がりにくい方も、この方法を試すことで動きやすくなる場合があります。

「斜めに蹴る」イメージから正面へ

足を前後に構えた場合も、同じ考え方を使うことができます。

まず股関節を開き、斜め方向へ蹴るようなイメージを持ちます。

そこから、おへその向きを正面へ変えてみましょう。

すると、実際には正面へ蹴っているフロントキックになります。

これは、

「斜めに蹴っている動きを、正面に向けただけ」

と考えると分かりやすいでしょう。

実際の動作としては正面へ蹴っていますが、身体の中では股関節を開いた状態から動いているというイメージです。

股関節の開きでキックの質が変わる

この股関節の使い方は、特に高い位置へ蹴りたい場合に役立つことがあります。

正面に向かって足をそのまま高く上げようとすると、股関節の動きに制限を感じる方もいます。

その場合は、

軸足を少し外へ向ける
+
蹴り足側の股関節も開く

というイメージを持ってみましょう。

股関節を開くことで、足を上げるためのスペースを作りやすくなります。

もちろん、実際に足がどこまで上がるかには柔軟性なども関係します。

無理に高く蹴ろうとするのではなく、まずは股関節が自然に動く範囲で試してみてください。

「股関節を開く」ことと「正面を蹴る」ことは矛盾しない

ここで大切なのは、

股関節を開く=横へ蹴る

ということではないという点です。

身体の中では股関節を開いていても、最終的には正面へ向かってフロントキックを行うことができます。

「正面へ蹴るために、身体の中では少し斜めの動きを使っている」

と考えると、より理解しやすくなります。

この感覚を身につけることで、フロントキックの動作をより柔らかく、スムーズにつなげられるようになります。

鳩尾から蹴るイメージ

もう一つ、フロントキックをキレよく行うためのイメージとして紹介したいのが、鳩尾(みぞおち)から蹴るイメージです。

実際に鳩尾から足が出てくるわけではありません。

あくまでも身体の使い方をイメージするための方法です。

フロントキックをするときに、

「足を動かして蹴る」

と考えるのではなく、

「鳩尾から足がついてきて、そのまま蹴り出す」

ようなイメージを持ってみましょう。

このように考えることで、足だけを先に動かすのではなく、身体の中心から動作を始める感覚をつかみやすくなる場合があります。

鳩尾を意識すると足が出しやすくなる場合もある

この「鳩尾から蹴る」というイメージは、すべての人に同じように合うわけではありません。

人によって身体の感覚は違うため、実際に試してみて動きやすければ取り入れてみてください。

例えば、鳩尾付近を軽く触って、

「ここから足がついてくる」

というイメージを持って蹴ってみるのも一つの方法です。

足を意識するよりも、身体の中心を意識した方が足を出しやすくなる方もいます。

スピードとキレを高めるには「力みすぎない」

アドバンス編では、単純に強く蹴ることだけを考えるのではなく、いかにスムーズに身体を動かすかも重要になります。

強く蹴ろうとして身体全体に力が入りすぎると、動きが硬くなり、スピードやキレが失われることがあります。

股関節を開く、骨盤を動かす、身体の中心から足を出すなど、身体全体を連動させながら、必要以上に力まないことを意識してみましょう。

力で蹴るのではなく、身体の動きを利用して蹴る。

これが、よりキレのあるフロントキックにつながります。

フロントキックの動きを変える3つのイメージ

今回紹介した内容を、3つのイメージにまとめてみましょう。

① 股関節を開く

蹴り足だけを正面へ上げようとせず、股関節を少し外側へ開くことで、足を動かしやすくします。

② 「斜めを蹴る」から正面へ

まず斜め方向へ蹴るようなイメージを持ち、そこからおへその向きを正面へ合わせます。

「斜めに蹴る動きを正面に向ける」と考えると、身体の使い方を理解しやすくなります。

③ 鳩尾から蹴る

足だけを動かすのではなく、身体の中心である鳩尾から足がついてくるようなイメージで蹴ってみます。

まとめ

フロントキックをさらにレベルアップするためには、単純に足を高く上げたり、強く蹴ったりするだけではありません。

股関節をどのように使うか。
身体をどの方向へ向けるか。
どこから動作を始めるイメージを持つか。

こうした身体の使い方やイメージを変えることで、同じフロントキックでも動きやすさが変わることがあります。

今回のポイントは、

「股関節を外へ開く」
「斜めを蹴るイメージを使う」
「最終的には正面へ蹴る」
「鳩尾から足がついてくるイメージ」
「必要以上に力まない」

ということです。

すべてを一度に取り入れる必要はありません。

まずは一つずつ試してみて、自分に合う感覚を探してみてください。

ビギナー編、ベーシック編で身につけた基本を土台に、身体の使い方やイメージを工夫しながら、よりスピードとキレのあるフロントキックを目指していきましょう。